まさき社労士事務所の佐藤です。
東京都が発表した最新の「カスタマーハラスメント(カスハラ)実態調査」の従業員向けアンケートから、現場の切実な状況が見えてきました。人事が把握している以上に、現場の疲弊が進んでいる可能性があります。
1. 会社が気づかない「隠れた被害」
調査では、過去1年間にカスハラを「受けた」または「見聞きした」という従業員は合計で40.9%にのぼります。
注目すべきは、企業側が「相談を受けた」と認識している割合(25.5%)との差です。約15%もの被害が、会社に報告されず現場で埋もれている可能性があります。「わざわざ報告するほどではない」と従業員が抱え込んでしまっている現状がうかがえます。
2. 「やる気」が奪われ、心身に影響が出る
被害を受けた従業員への影響は深刻です。
- 仕事に対する意欲が減退した:52.1%
- 眠れなくなった:13.7%
- 通院したり薬を飲んだ:3.1%
半分以上の人が仕事への活力を失い、中には眠れない、病院へ行くといった健康被害が出ているケースもあります。これは単なる個人の問題ではなく、組織の生産性低下や離職に直結する重大なリスクです。
3. 「何もしない」従業員が4人に1人
被害を受けた後、24.9%の人が「何もしなかった」と回答しています。 「相談しても解決しない」「自分が耐えれば済む」という空気があるのかもしれません。会社として「相談しても良いのだ」というメッセージを出し、相談窓口の存在を改めて伝える必要があります。
4. 現場が求めている対策とは
従業員が会社に求めている対策の上位は、以下の3点です。
- 被害を受けた後の「心のケア」
- どこまでがカスハラかの「基準とマニュアル」
- 安心して話せる「相談窓口」
佐藤からのアドバイス
2026年10月の防止措置義務化を控え、対策を急いでいる企業様も多いかと思います。
一番のポイントは「適正なご指摘(クレーム)」と「カスハラ」の線引きを明確にすることです。ここが曖昧だと、現場は自信を持って対応できません。
従業員の皆さんの意見を聞きながら、「会社はあなたを守る」という姿勢を形にしていきましょう。具体的なマニュアル作りや研修については、いつでも当事務所へご相談ください。
まさき社労士事務所
社会保険労務士
佐藤正樹
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