
先日、美里町役場にて職員の方々を対象としたコンプライアンス研修を担当させていただきました。午前・午後の部で合計140名の方にご参加いただき、大変充実した時間となりました。
「ルール」があれば大丈夫、は本当か?
組織の中でよくある光景があります。マニュアルを整備した。規程も作った。研修も毎年やっている。それでも、不祥事やトラブルが起きてしまう――。
なぜでしょうか。
ルールは「何をしてはいけないか」を示してくれます。でも、「なぜそれをしてはいけないのか」「自分が守ることにどんな意味があるのか」は、ルールそのものには書かれていません。
人は、意味を感じなければ動けません。義務だけでは、心は動かないのです。
研修でお伝えしたこと
今回の研修では、ただルールの内容を説明するのではなく、次のような問いかけからスタートしました。
「コンプライアンスと聞いて、正直どう感じますか?」
「めんどくさい」「よくわからない」「自分には関係ない気がする」――そんな本音が出てきます。でも、その感覚は至って自然なものです。
大切なのは、その感覚を否定することではなく、「なぜそのルールが存在するのか」「守ることで誰が守られるのか」という意味と価値を、自分の言葉で理解してもらうことです。
研修の後半では、実際の場面を想定したケーススタディをグループで話し合っていただきました。「自分ならどう対応するか」「どう伝えるか」を考えることで、ルールが”自分ごと”になっていく様子が印象的でした。
組織を守るのは、ルールではなく「人の理解」
不祥事のほとんどは、悪意よりも「まあいいか」という小さな判断の積み重ねから生まれます。
その判断を変えるのは、罰則の強化ではありません。「なぜいけないのか」を腹の底から理解している人を増やすことです。
コンプライアンスは、組織を縛るものではなく、職員一人ひとりと組織そのものを守るための「盾」だと、私は考えています。
今回ご参加いただいた美里町の皆さまが、研修後の日常のなかで少しでもその感覚を持ち続けてくださることを願っています。
コンプライアンス研修・職場環境に関するご相談はお気軽にどうぞ。
まさき社労士事務所
社会保険労務士 佐藤まさき
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