令和7年4月〜「自己都合退職後もすぐに教育訓練が可能に ―」

令和7年4月より、自己都合退職者が雇用保険の「教育訓練給付」や「公共職業訓練」などを受講する場合、これまであった原則2か月間の給付制限(いわゆる“待機期間”)が撤廃されることとなりました。

これは「リスキリング(学び直し)」を促進する大きな一歩であり、働く側にとっては、新たな職種・業種に挑戦しやすい環境が整うことを意味します。未経験の分野にチャレンジし、自分のキャリアを再構築する大きな後押しとなる改正です。

しかしながら、こうした制度変更により、「学び直し」はしたけれど、実務経験のない求職者が増えることも予想されます。
ここで、企業側に求められるのが「未経験者の受け入れ体制」や「実務を通じて育成する環境づくり」ではないでしょうか。


企業にとっての新たなチャンス
  • 未経験でも意欲のある人材と出会える可能性
    新しい分野に挑戦する方は、成長意識が高いケースが多く見られます。
  • 自社で実務経験を積ませることで、育成しながら戦力化できる
    即戦力ではなくとも、実務を通じて育てていく風土があれば、将来的な定着・貢献も期待できます。

もちろん、未経験からスタートした人材が、将来的に他社に転職する可能性もあるかもしれません。
しかし、それ以上に「未経験からでもキャリアを積める環境」がある会社には、人が集まりやすくなります。
今後の採用活動や職場づくりのひとつのヒントとして、ぜひ今回の法改正も踏まえてご検討いただければと思います。


ご不明な点や、自社の採用計画・人材育成のご相談がありましたら、どうぞお気軽に当事務所までご連絡ください。


※参考:厚生労働省「雇用保険制度の見直しについて」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000160564_00045.html

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佐藤まさき
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